写真を撮るという事

先日、「写真を撮りたい!始めたい!」という方とお話をする機会があったので、「写真を撮る」という事について書いてみようと思います。(今回は、職業カメラマンという事ではなく、1人の写真好きという視点です)

「写真を撮る」という事の基本は、「記録する」という事です。それはどの写真も同じだと思います。(合成写真も、合成して作られる世界観は別として、根本は記録された写真であるという意味です)そして、「何を」「どう記録するのか」という事が次に出て来ます。

よく聞かれる質問で、「どのカメラ、レンズを買えば(使えば)いいのか」「この写真を撮った時のカメラ、レンズ、ISO、絞り、シャッター速度などの設定をどうやっているのか」という内容があります。私の場合、大半がこの質問かもしれません。これらの質問に共通する事は、「どう記録するのか」について聞かれている点です。そして上記の質問内容から分かる事は、「どのカメラ、レンズを買えば(使えば)いいのか」という質問をする方は、これから写真を撮ってみたい方。「この写真を撮った時のカメラ、レンズ、ISO、絞り、シャッター速度などの設定をどうやっているのか」という質問をする方は、写真を撮る基本的な事は知っている方。

前者の方は、興味を持ち始めたばかりで、本当に分からない。家電量販店に行ったら、いろいろなメーカーの多様な機種が売られていてワケわからん。そりゃそうですよね。私も家電量販店は苦手です。特に自分の中である程度使い道が決まっていないボンヤリとした状態で行くと迷走します。笑
例えば、炊飯器を見に行く時に、「1人暮らし用なのか、家族4人用なのか」「美味しく炊ける内釜にこだわっている製品がいいのか、保温状態にこだわっている製品がいいのか」など、何かしら自分なりの使用目的やこだわりが明確な方が、選ぶ製品の的を絞れますよね。

後者の方は、基本設定を理解して写真を撮っているけど、自分の写真に悩みを抱えている方が多くみられます。撮った写真を見ると思うように表現できていない。という悩みが多いようです。そこから今使っている道具や設定への疑問へと繋がる。そして、印象に残った写真の道具や設定が気になり出す。という流れかと思います。この質問については、その時々の状況で設定を変化させるので、答えにくいという事もあります。いつもその設定でうまくいくわけではないからです。
余談ですが、聞く相手によっては、努力の末に身に付けたノウハウなので、「この手の無粋な質問を平気でする事自体、努力や研鑽が足りない証拠!精進しなさい!」と一蹴される事もあります。職業カメラマン、写真家、それぞれ苦悩や努力を重ねて来た道があり、それに人生をかけて生きて来ているのです。その重さを理解していない質問という側面も持っているので、そこに嫌悪感を露わにする人がいる事も理解できます。ですから、質問に対してこのような答えが返ってきても怒らないでくださいね。笑

さて、話を戻して、上記の質問の共通点は、「どう記録するのか」という手法についての質問です。ですから、私はあえて「何を撮りたいですか?」「何を撮っている時が楽しいですか?」と質問返しをします。なぜかというと、興味があったり、写真を撮る事が楽しくてやっている方々だから。であれば、悩んだ時は、シンプルに根底にある「好き」「楽しい」にフォーカスして邪念を取り除く事が解決の糸口になると私は考えているからです。私自身の経験による考えなので、一概に全てにおける正しい答えとはいかないかもしれませんが、手法よりも重要な事だと思っています。そこがあって初めて手法が必要となってきます。そして、本当に自分の表現のために手法が必要だとなった時、その模索は黙々と続けられるようになるものです。その継続的模索の原動力は、「情熱」です。なぜなら、写真を撮るなんてやらなくてもいい行為なのです。食事のように、やらなければ生命の危機に立たされる事ではありません。(単に根性論という事を言っているのではありませんので、そこは誤解なきよう)それなのに、「追求したくなってしまった」それこそが情熱です。その自分自身の熱い思いを大切にする事、そこに立ち返る事が大切です。

そうすると、より明確で楽しい写真ライフが始まると私は考えています。